協会活動

群馬県内における住宅取得価格と勤労所得に関する調査

当協会の研修・業務推進委員会において、県内における住宅価格と勤労者所得に関する調査を行なっています。

調査の目的

本調査は、公益社団法人群馬県不動産鑑定士協会が公益事業の一環として実施する調査で、群馬県内における新築戸建住宅等の購入のための情報提供を目的とするものです。

調査方法

平成27年度から見直しを行い、次の調査方法で実施しています。
Ⅰ部とⅡ部の構成になっていて、Ⅰ部では新築戸建住宅とマンションについて国土交通省不動産取引価格情報検索サイト(以下検索サイトと言います。)を活用して調査を行いました。新築戸建住宅は、検索サイトに公表されている土地建物の取引物件のうち、建物の用途が住宅且つ都市計画法の用途指定がされた地域内の物件を調査の対象としています。まず、取引件数について調査し、上位に入った5市について平均値、中央値、最高値、最低値を調査しました。調査期間は、平成26年第4四半期から平成27年第3四半期までの1年間です。新築住宅とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」で、竣工後1年未満で、且つ未使用の状態の物件を指しますが、この調査では未使用か否かが不明なため、平成26年及び平成27年に建築された住宅を新築とみなします(以下同様)。マンションは、検索サイトに公表されている区分所有建物の取引物件のうち、建物の用途が住宅で、ファミリー層が購入すると想定される床面積35㎡以上の物件を調査の対象としています。調査期間は戸建て住宅と同様です。

Ⅱ部の調査方法は、平成26年度まで行っていた市街地価格調査事業を基本的に継続していますが、平成27年度から年収の算出方法を改め、より実態に近い数字に修正しています。また、調査実施時には当該調査年の統計数値が出揃わないため、年収及び土地建物価格は前年を基準としています。調査対象は県内主要都市の前橋市、高崎市、桐生市、伊勢崎市、太田市、沼田市、館林市、渋川市、藤岡市、富岡市、安中市、みどり市の12市及び吉岡町と玉村町の14市町です。土地価格は、各市町における標準的な住宅地の都道府県地価調査価格を採用し、土地面積を165㎡(50坪)に統一して算出しました。建物価格は、建物延床面積を110㎡(33坪)と想定し、(一財)建設物価調査会発行の「建築統計年報」から求めた標準的な建築単価を乗じた建物価格を採用し、これらの土地価格と建物価格を合計したものが土地建物合計額となります。年収の算出方法は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」から、群馬県内における全産業のうち、企業規模が10人以上の事業所に勤務する男性(30歳から49歳まで)を抽出し、超過勤務分を除いた「所定内給与額×12か月+賞与」を基礎に、県全体の一人当たりの総所得金額の割合(B)を各市町の年収(A)に乗じて得た額を市町別の年収としています。

なお、第20回(H26年度)までの市街地価格調査事業については、次の調査方法に依っています。

県内主要都市の前橋市、高崎市、桐生市、伊勢崎市、太田市、沼田市、館林市、渋川市、藤岡市、富岡市、安中市、みどり市の12市及び近郊町村である中之条町(平成26年度からは吉岡町)及び玉村町の住宅地について当会所属の不動産鑑定士が、地価水準を調査し、土地面積を165㎡として土地価格を求めます。
次に、(財)建設物価調査会発行の「建築統計年報」から各都市別の木造住宅の工事費予定額を求め、延べ建物面積を120㎡として建物価格を求めます。また、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」及び群馬県企画部統計課の統計資料「市町村民経済計算」を関連づけて各都市別の勤労者の年収を推計します。求められた土地建物価格を年収で除して年収に対する土地建物価格の年収倍率を求めます。
また、平成4年6月に経済審議会が答申した「生活大国5ヶ年計画」が閣議決定されていますが、そこでは勤労者世帯の平均年収の5倍程度を目安に住宅が取得可能であることを目指しています。そこで、年収倍率が5倍の場合の本県の各都市別及び年収別に取得可能な住宅地の土地面積を求めます。
なお、住宅地の地価水準は前橋市、高崎市、桐生市、伊勢崎市、太田市については、当該都市の中心部から直線距離で4km圏、その他の都市は1~1.5km圏の標準的な住宅地について調査しました。なお、価格の基準日は各年の10月1日です。

調査概要

調査結果の詳細は、次のPDFをご覧ください。

一般公開講演会

当協会の研修指導委員会において、県民の方及び不動産鑑定士等を対象として、一般公開講演会を開催しています。

過去に開催した一般公開講演会

令和5年度
「未来を切り拓く~起業家の挑戦~」
講師:株式会社ジンズホールディングス代表取締役 田中仁氏
令和4年度
「イノベーション 壊す勇気と覚悟」
講師:前橋工科大学理事長、日本通信株式会社代表取締役社長 福田尚久 氏
令和3年度
「心は折れない ~ボクシングを通じて~」
講師:ボクシング第39代WBA世界スーパーフェザー級チャンピオン 内山高志 氏
令和2年度
「ラグビーから学ぶ人間育成」
講師:特定非営利活動法人ワイルドナイツスポーツプロモーション 理事長 三宅 敬 氏
平成30年度
「我が国の今とこれから」
講師:大妻学院理事 岡 俊明 氏
平成29年度
「群馬県の景気の現状」
講師:財務省関東財務局 前橋財務事務所長 横尾則幸 氏
平成28年度
「地方創生とソーシャルビジネス」
講師:高崎経済大学地域政策学部准教授 八木橋慶一 氏
平成27年度
「最近の金融経済情勢と金融政策運営」
講師:日本銀行前橋支店長 神山一成 氏
平成26年度
「グローバル社会を生き抜く人材を育てる」
講師:灘中学校・高等学校校長 和田孫博 氏
平成25年度
「逆境こそが自分を高める最大のチャンス」
講師:トレイルランナー 鏑木毅 氏
平成24年度
「~モノ作りの未来地図~『日本国内及び海外の経済産業動向について』」
講師:日本政策投資銀行 産業調査部 チーフエコノミスト 鍋山徹 氏

鑑定ぐんま

当協会の総務財務委員会において、定期的に刊行している広報冊子です。

委員会活動

◯総務財務委員会
総務、財務、福利厚生、慶弔、事務局運営、その他情報の収集、伝達等に関すること
◯広報委員会
不動産鑑定評価制度の普及、鑑定ぐんまの発行、一般講演会開催等に関すること
◯公的土地評価委員会
地価公示・地価調査・固定資産税評価・相続税評価等の鑑定評価、無料相談会等に関すること
◯研修・業務推進委員会
研修全般・講演会及び他団体等への講師派遣、調査・業務に関すること
◯危機管理対策特別委員会
自然災害時における業務継続、外部支援に関すること